ビタミンC誘導体の種類と、効果の違い

化粧品成分のこと

今回はビタミンC誘導体の種類についてです
この知識があると、今後のビタミンC化粧水を探す時に、選びやすくなると思います

ビタミンC誘導体の種類

まず、ビタミンC誘導体は、大きく3種類に分類できます

  1. 水溶性のビタミンC誘導体(水に溶ける、油には溶けない)
  2. 油溶性のビタミンC誘導体(水に溶けない、油に溶ける)
  3. 両溶性のビタミンC誘導体(水にも油にも溶ける)

2番の油溶性のビタミンC誘導体は、化粧水に使われることはありません(化粧水は水ベースなので、水に溶けないと困る)

油溶性ということで、オイル状の美容液として販売されてることが多いです

皮脂は油なので、皮脂との相性がよい(ビタミンCの皮脂を抑える効果が出やすい)と言われていますが、なにせ化粧品の形状がオイルなので、「皮脂を抑えられても、オイル塗ってたら見た目テカるだろ!」という感じで、イマイチな存在でした(^_^;)

ちなみに、油溶性のビタミンC誘導体は、VCIP(テトラヘキシルデカン酸アスコルビル)が有名です

たまこ
たまこ

Point
ビタミンCは、アスコルビン酸という名前なので、ビタミンC誘導体は、「○○アスコルビル」とか、「アスコルビン酸△△」という風な名前で表記されるよ


さて、ここからが本題です!

化粧水につかうビタミンC誘導体には、水溶性のものと両溶性のものがあるのですが、まずは、水溶性のビタミンC誘導体について

水溶性のビタミンC誘導体

水溶性のビタミンC誘導体には、リン酸タイプとグルコシドタイプのものがあります

グルコシド型のビタミンC誘導体は避ける!

グルコシド型のビタミンC誘導体は、おすすめできません

誘導体というのは、肌に浸透した後に肌に存在する酵素で、純粋なビタミンCに戻らなきゃいけないんですが、人間の肌には、グルコシドタイプのビタミンC誘導体をビタミンCに戻す酵素が存在しません。実験で使っていたマウスには、戻す酵素が存在するらしいのですが、人間には存在しないことがわかったそうです

つまり、化粧品成分として欠陥があるんですが、なぜかしぶとく使われています

ビタミンC誘導体は、不安定な成分で処方が難しいのですが、グルコシドタイプは安定しやすくて使いやすいのかもしれませんね

でも、効果のない成分が入ってても意味ないですからね

「ビタミンC誘導体配合」とか言っておいて、グルコシドタイプを選んでるメーカーはろくでもないです

L-アスコルビン酸 2-グルコシドなど「アスコルビン酸」「アスコルビル」の近くに「グルコシド」と書いてあるものは、選ばないようにしましょう

グルコシド型のビタミンC誘導体を使ってるメーカーは、信用するな!
成分表示名「 L-アスコルビン酸 2-グルコシド 」など

リン酸型のビタミンC誘導体を選ぼう♪

もう1つの水溶性のビタミンC誘導体が、リン酸タイプ

コンフィアン イオンローションも、リン酸タイプのビタミンC誘導体を使っていました

非常に優秀なビタミンC誘導体で、肌でビタミンCに戻って働くのはもちろん、リン酸がくっついたまま(誘導体の状態)でも、ピュアビタミンCにはない効果を発揮します

つまり、 リン酸型のビタミンC誘導体には、ピュアビタミンC+αの効果があるんですよ

リン酸タイプのビタミンC誘導体は、何種類かあるのですが、アスコルビルリン酸Na(ナトリウム)がもっとも一般的です

Na(ナトリウム)ではなく、Mg(マグネシウム)などの他のミネラルをくっつけているものもありますが、どのミネラルがくっついていても、ビタミンC誘導体の働きは同じです

ミネラルの差で、Mg(マグネシウム)のほうがNa(ナトリウム)よりもさっぱりした使用感になる…とか、それくらいの違いですので、気にしなくてもいいと思います

ちなみに、前回メールでご紹介した トゥヴェールのビタミンC化粧水 は、ビタミンC誘導体の表示名が「L-アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム」となっていますが、アスコルビルリン酸Na(ナトリウム)と同じものです

化粧品成分の表示名称は、統一してもらわないと紛らわしいですよね(^_^;)

リン酸型のビタミンC誘導体は、ピュアビタミンCよりも効果が高い♪
成分表示名「 アスコルビルリン酸Na 」など

両溶性のビタミンC誘導体

最後に、両溶性の(水にも油にも溶ける)ビタミンC誘導体についてです

APPS(アプレシエ)は不安定すぎる

水にも油にも溶けるビタミンC誘導体として、最初に出てきたのがAPPSと呼ばれるビタミンC誘導体です。アプレシエと呼ばれることもあります

APPS(アプレシエ)は、リン酸タイプのビタミンC誘導体に、油に溶ける成分をくっつけたものです。 表示名は、「パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na」です

水にも油にも溶けるので、化粧水にも使えるし、皮脂への効果も期待できるということで、大変期待されていたんですが、安定性に欠けるという欠点があります

ビタミンC誘導体は、どれも不安定なのですが、APPS(アプレシエ)は、ずば抜けて不安定です(^_^;)

「ビタミンC誘導体は不安定」というのは、水に溶かした時の話で、原料(粉末)で保存しておけば、安定した状態を保てるものなのですが、APPS(アプレシエ)は粉末で保存してても劣化してしまうほど、不安定でした

そこまで不安定なものを水に溶かして化粧水するのは無理がある…と思います

最新の両溶性ビタミンC誘導体 Funcos C-IS

「安定した両溶性のビタミンC誘導体を!」ということで出てきたのが、前回紹介した シーボディのVCローション に配合されているビタミンC誘導体です

一応、Funcos C-ISという名前がついてるようですが、全然浸透してません。…覚えにくいしね。表示名は、「イソステアリルアスコルビルリン酸2Na」です

デメリットは、前回書いたので省略しますね

イオンローションに代わる化粧水について
今までコンフィアン イオンローションをご愛用くださり、ありがとうございました。「イオンローションの代わりになる化粧水を見つけるお手伝いになれば…」と思い、4種類のビタミンC化粧水を試してみた感想をシェアいたします

ビタミンC誘導体の化粧水を選ぶ

現時点で販売されているビタミンC誘導体の化粧水は、上記のどれかを使っているはずなので、選ぶ時の参考にしてください

ピュアビタミンCは、良いのか?

あっ、たまに、誘導体ではなく、「ピュアビタミンCを配合してる」とアピールしてる化粧品がありますが、

そもそも誘導体を作ったのは、「ビタミンCは不安定だから、もっと安心して使えるように…」という事だったので、個人的には「ピュアビタミンCは選ばなくていいかな~」と思います

”ピュア” なほうが良いような気がしてしまう心理を利用してるだけですね

たまこ
たまこ

リン酸タイプのビタミンC誘導体には、ピュアビタミンCにはない効果がついてきますからね。リン酸タイプのほうが優秀だからね!

化粧品成分のこと
[ 自己紹介 ] この記事を書いた人
たまこ

以前は、オリジナルの化粧品をつくって販売していたよ。化粧品販売してる時に、多くの人のお肌の相談にのっていた経験を元に、美肌情報を提供していく予定。私自信もひどいダメージ肌で、「どうしたら肌がきれいになるのか?」がわからずに長年悩んでいたので、そういう人達の役に立てると嬉しいです

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